診療設備:手術設備

当院では手術室を完備し、手術機器は現在多くの施設で採用されている、信頼性の高い手術機器を採用しており、より安全確実な手術を行えるよう心がけています。

施設写真
○オゾン水生成装置オゾンドクター(日科ミクロン)
オゾン(O3)は、3つの酸素原子からなる不安定な分子で、酸化力が強く、これが水に溶解したオゾン水は強い殺菌力を持っています。細菌のほかウイルスに対しても広い不活性化作用を持ち、また分解されると水と酸素に戻るため環境汚染などの問題も出ません。 当院では一般的な消毒薬であるポピドンヨードに加えて、このオゾン水を手術室での術野消毒、手洗いのほか、外来にも導入しており、洗眼、処置時の消毒に使用しています。
機器写真
○超音波白内障手術装置: (右)センチュリオンビジョンシステム(日本アルコン)
白内障手術では、当院では従来よりインフィニティビジョンシステム(日本アルコン:写真左)を採用しています。手術中には眼内圧の変動がどうしても生じますが、これは白内障実質以外のものまで吸い込んでしまうトラブルの元になります。この機種では従来機種より圧変動がマイルドで、トラブルが起こりにくくなっています。水晶体の破砕能力も高く、進行して硬くなった白内障でもより安全に手術可能です。 令和4年11月より、その進化版であるセンチュリオンビジョンシステム(日本アルコン:写真右)を導入しました。眼内圧のコントロール機構がインフィニティに比してさらに精密に設計されており、より安全な手術に貢献するものと思われます。
施設写真
○手術顕微鏡ルメラT(カールツァイスメディテック)
従来の手術顕微鏡と比してより明るく、ひずみが少ない術野が得られており、解像度も上がっているため、眼科手術全般での安全性が向上しています。

○広角観察システム: リサイト(カールツァイスメディテック)
この手術顕微鏡には広角観察系を搭載しており、これにより硝子体手術の際に広い術野が得られます。従来の観察系では眼内でブラインドとなっていた部分が激減し、より安全に手術が行えるようになっています。
施設写真
○硝子体手術装置コンステレーションビジョンシステム(日本アルコン)
硝子体手術時にも眼内圧の変動がトラブルの元となりますが、この機種は精密な眼内圧維持機構が装備されており、より安全に硝子体手術が可能になっています。また従来機種より硝子体の切除効率が向上しており、照明光源もより明るいものが搭載されているため、より小さい切開創からの手術(極小切開硝子体手術:MIVS)が可能です。手術終了時の縫合が不要か、あるいは少なく済み、創の治りも早くなるため、以前より入院期間が短く済む症例が増えており、令和4年現在では症例により日帰り手術も開始しています。当院での硝子体手術は、現在全例が広角観察系を組み合わせたMIVS(25G・27G)になっています。 「院内設備」に戻る