診療設備:レーザー装置

レーザー光凝固は眼科の外来治療の中でも大きなウェイトを占めます。目的により必要なレーザーの波長や出力は異なるため、それに合わせて数種類のレーザー装置を使い分けています。

施設写真
○マルチカラースキャンレーザー光凝固装置
MC-500 Vixi (ニデック)
糖尿病網膜症、網膜静脈閉塞症、網膜裂孔など多くの疾患の治療に使用されます。 糖尿病網膜症などの治療では総数で1000発以上のレーザー照射を必要とすることが多いですが、この機種は数発を一度に照射可能なパターンスキャンレーザーになっており、治療にかかる時間と、治療時の痛みが従来より軽減されています。

機器写真
○YAG / SLT レーザー光凝固装置:
TANGO (エレックス)
YAG: 白内障手術後に発生することがある後発白内障の治療で使用します。Nd:YAG(ネオジウム:イットリウムアルミニウムガーネット)という化合物がレーザー発振を行うので一般にヤグレーザーと呼ばれます。
SLT: 緑内障の治療として行う隅角光凝固に使用。その中でも隅角の有色素細胞をターゲットとする選択的線維柱帯形成術(SLT)が可能になっています。
この機種は2種類のレーザーを搭載しており、1台で上記の両方の治療に対応しています。

○アルゴンレーザー眼内光凝固装置
網膜剥離や糖尿病網膜症などに対する硝子体手術の術中に用います。レーザープローブを眼内に入れ、内側からレーザーを照射するので、外来の装置では照射不可能な網膜の周辺部までレーザー照射が可能です。

○半導体レーザー光凝固装置
近赤外波長(800nm)のレーザー光を用いて、毛様体破壊による房水産生の減少を促します。血管新生緑内障など、重症な緑内障の治療に経強膜光凝固として利用します。


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